Nina先生のフルートレッスン -2 - フルート(超)練習法!吹き方・音楽理論・情報など・・・

Nina先生のフルートレッスン -2

 

ニーナ・パーローブのフルートの音作り (解説編)

第2回目はこのビデオの解説をします。

まずは下のビデオを見て下さい。




 

最初に断っておきますが、これは解説です。翻訳ではありません。

話していることを全部そのまま翻訳すると、ものすごく長い文章になってしまうからです。

なので、あまり重要で無いと判断したところは解説しません、それから解説していく順番はビデオの中で話されている順番とは
違うこともあると思います。

説明する上で順番を変えたほうがいいと思うときには変えるかもしれません。

あと、僕なりの勝手なコメントや、説明も加えていきます。

では、ビデオの解説をしていきます。

・・・・・


このビデオのメインのポイントは、どうすればフルートで響きのある良い音を出すことが出来るかということです。

最初の紹介の部分では、フルートで良い音作りをする事はとでも重要だと言っています。
何故重要かというと、演奏を聞く人が最初に受ける印象はフルートの音色の良し悪しだからです。

その点で、私は幸運なことに世界中で最も優秀と言われている何人かのフルートの先生に直接フルートの吹き方を教えてもらう
ことができたので、私が教わった全ての先生の言われたことを総まとめして、ここで皆さんにお伝えしようと思います。
・・・と言っています。

フルートの音作りで、私が最も重要だと思う点は、吹いた息がフルートに当たる角度と、 管の中で振動してどの様な響き方を
させるかということです。・・・と言っています。

そのとおりだと思います。

その次の説明は、フルートのリッププレートを置く位置についてです。

この点に関してはV先生の説明と、このブログのフルートの吹き方のところで僕が説明している表現は違いますが、位置は
ほぼ同じだと思います。このブログで僕は、「リッププレートの位置は顎の下から少しづつ上に押し上げていって音が出るように
なったところ」というような説明をしています。

V先生は、多くの人がリッププレートは唇の下に当てると思っていますが、顎のくぼみに当てるという表現を使っています。

そして、多くのフルートを吹いてる人が思っているよりずっと下の位置に置くようにして、絶対に唇にリッププレートが
当たらないようにすることが大事だと強調しています。


リッププレートと唇の間には隙間が開いていないといけないと言っています。

何故隙間が必要かというと、リッププレートに下唇が当たっていると唇の形の変化が上手く作れないからだと言う事です。

この部分とても重要ですね。

僕の場合もフルートは出来るだけ唇より下のほうがいいと思っていましたが、隙間を空けるところまではやって
いませんでした。


でも、このビデオを見てから、僕も今までよりももう少し下に下げて、リッププレートと唇の間に少し隙間を空けて
吹く様にしました。

この吹き方の一つの欠点は、リッププレートが下唇で支えられないので、フルートがすべりやすくなって安定させるのが
難しくなることです。

幸い僕は、少し前の記事で紹介した「コブラ」というすべり止めアクセサリーを持っているので、コブラを使うとリッププレートが
唇に当たらない状態でも、リッププレートの角度や位置の調整が簡単に出来ます。

僕の場合、この「コブラ」なしではどうしてもフルートがすべって回転してしまうので、ほとんど不可能な吹き方です。

V先生の、この吹き方をやってみて難しいと感じる人は「コブラ」を使うと簡単に出来るようになると思います。


顎のくぼみにリッププレートを当てて吹く場合、唇の下に当てて吹く場合より息を吹き込む角度をもっと下にしてやる
必要があります。

ゴールウェイ先生もこれは同じ事を言っていますね。ゴールウェイ先生は「息はリッププレートのホールの真下に向けて
吹き込む」と言っています。

それからもう一つ重要なことは、フルートのアンブッシャーホールの角度を手前に大きく回転させるようにしないといけない
ということです。

普通に吹く角度だと、ホールが唇で隠れるので息が吹き込めないからです。

フルートを手前に回転させるようにして持つことで、息をホールに吹き込むことが出来るようになります。

そのとき注意してほしいことは、ヘッドジョイントだけを前に回転させて持たないようにすることです。

ヘッドジョイントの角度は普通のままで、フルート全体を前に傾けて持つようにすることが大事です。



そして、ここからとても興味深い説明になります。


当たり前のことですが、フルートで音を出すためには息をフルートの金属に当ててやらなければいけません。
空中に向かって息を吹いても音は出ないのです。

なので、響きのある良い音を作り出すためには息をフルートのアンブッシャーホールに吹き込んでやる角度がとても
重要なのです。

息は、アンブッシャーホールの中に吹き込んでやるのですが、その時単に真下に向かって吹き込んだだけでは、
完全な響きのある音は作れないのです。

フルートの管の一部だけでなく、管全体を完全に響かせて音を遠くまで飛ばすには、少し工夫が要ります。

このテクニックは僕もこのビデオを見るまで、こういう説明のしかたは思いつきませんでした。

ただ僕の場合経験的にV先生がやっているのと同じような吹き方をしています。

この説明はゴールウェイ先生もビデオでは言っていない面白い説明だと思います。

ただし科学的にはめちゃくちゃな説明だと思います。

以前このブログで英語の発音の上達法を書いたときに、僕の説明は科学的に間違っていると言う批判のコメントを
桜井さんという方からもらいましたが、僕は科学的に正しいかどうかというのはテクニックを上達させるための説明としては
あまり意味がないことだという反論を書きました。

だから、このV先生の説明が科学的に正しいかどうかを批判しても仕方がないのです。

あくまでも、感覚的な理屈で聞く人に解りやすいように話をしているのです。

この説明は、音響工学的な立場からすれば間違っていることはV先生も解った上で説明していると思います。

僕はV先生のような非科学的だけど、なぜか、とても良く納得できる説明のしかたが大好きです。


では、V先生の非科学的な理屈の解説をします。

V先生の経験から、フルートを完全に響かせて音を遠くまで飛ばすように吹くには、前の説明ではアンブッシャーホールの
真下に向けて息を吹き込むと説明しましたが、実はそれだけではなく、ヘッドジョイントの反射板に向けて吹き込むように
するのです。

そうすると、吹き込んだ息が反射板に当たってフルートの反対側の足部管の穴から音が飛び出していくのです。

息を真下に向けて吹き込んだだけでは、フルートの管の真ん中辺の一部だけが振動して音がこもってしまい、
外に勢い良く飛び出していかないのです。

感覚としては、アンブッシャーホールで作られた空気の振動を反射板に向けて飛ばしてやることで、反射板から
効率よく振動が跳ね返ってフルートの足部管の穴から音波が弾丸のように勢い良く飛び出していくと言ったイメージです。 

でも唇の形は人それぞれ違うので、生徒の中には最初から直接、足部管の穴をめがけて息を吹き込んだほうがいい
という人もいると、V先生は言っています。

どうですか、面白い考え方だと思いませんか?

この吹き方、僕も試してみてとても効果のある方法だと感じています。

ただ、僕が思うには、そういう風に思って吹いてもいいのですが、実際には息をアンブッシャーホールの左か右の
どちらかの角に向けて吹き込むようにすることで、より響きのあるクリアな音が出るようになると感じています。

僕の場合、息をアンブッシャーホールの真下に落とし込むようにしながら、更に左側のコーナーに向かって
吹き付ける感じです。

特に、高音域の音は、よりコーナーをめがけて吹くようにすると、音が出やすく鋭くてクリアな音を出すことが
出来ると感じています。

この現象が起こるのは、アンブッシャーホールの形が真円ではなく丸四角に近い楕円形なので、コーナーに行くほど
カーブがきつくなっています。
だから、高音域の音になるほどカーブのきついところに息を当てるようにして吹くと音が出やすくなるんじゃないかと、
勝手に解釈しています。

これも、本当に科学的に正しい理論かどうかは解りませんが、V先生の理論よりは感覚的には納得できる
理論だと思いませんか?

どちらの考え方にせよ、結局は同じことをやってることになると思います。

ただ、僕の考え方の場合、低音域の深みのある音を出したいときは少し正面に向けて吹いて、
高音域のキラッとした鋭い音を出したいときには、コーナーに向けて吹き付けるという使い分けをしています。

でもこれはごく微妙な変化です。たいていの場合、曲を吹いているときは意識しません、慣れてくれば良い響きのある
音かどうかだけ意識していれば、手や唇が勝手に動いてやってくれます。

大事なことは、こんな理屈もあるんだと言うことを知った上で、自分の唇の形にあった自分なりの最良の方法を
開発して行くべきだと思います。

最終的にはどんな吹き方をしようが、自分が出したいと思う音が出せればそれが一番自分にとっては良い吹き方
なんだということを忘れないようにしましょう。

問題なのは、もしかすると今までとは別の吹き方に変えれば、もっと良い音が出せるかのしれないのに、
最初に教わった一つの吹き方だけにこだわって、どうして自分は良い音が出せないんだろう・・???

といつまでも悩むのは良くないということです。


このビデオの最後のほうは、V先生が今まで説明したことを、まずはヘッドジョイントだけで頭がくらくらするくらいまで
練習して、良く響く大きな音が出せるようになったら、本体に取り付けて同じ吹き方で練習するというようなことを言っています。

ヘッドジョイントを本体に取り付けるときに注意することは、アンブッシャーホールの位置は標準より少し外側に
向けるのはいいけれど、絶対に内側に向けて取り付けないことを注意しています。

最後に、それが出来たら、次にビブラートをつけて吹く練習をするようにしましょうと言っています。

別のビデオではビブラートのつけ方を説明しているのでそちらを見て下さい。

と言ってこのビデオは終わっています。

という事なので、次回はV先生のビブラートのつけ方のビデオの解説をしようと思います。

お楽しみに。

PS. もしV先生のビデオでこのビデオの解説をしてほしいというのがあれば、コメントにURLを書いて下さい。
保証はありませんが出来るだけ優先的に、リクエストされたビデオの解説をしたいと思います。




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この記事へのコメント
素晴らしいですね。私も、同じ感覚でフルート吹いています。ひとつハテナと思ったのは、楽器を顎の窪みに当てると、安定しにくいとありましが、逆により安定すると感じています。私はその様に指導しています。 又 高音を遠くに飛ばす(響かせる)には、息は反射板に向けて とあります、そのとうりだて思います。レベルの高いプロの奏者は、殆どの人達が試みている事だとおもいます。
Posted by 幸 笛太郎 at 2010年08月28日 10:01
リオです

幸 笛太郎さん、コメントありがとうございました。

笛太郎さんはプロのフルーティストの方のようですが、あ顎の窪みに当てた方がフルートが安定するのですか、なるほど、そういう人もいるということがわかりました。

もしかするとそういう人の方が多いのかもしれませんね。

顎の形も人それぞれですからね。中には顎がほとんど無いような人もいますしね。

僕は自分ではごく標準的な顎の形だと思っているのですが、すべり止めのアクセサリーを使わないと、特に高音域の速い指使いなどはほとんど不可能です。



>>「又 高音を遠くに飛ばす(響かせる)には、息は反射板に向けて とあります、そのとうりだて思います。レベルの高いプロの奏者は、殆どの人達が試みている事だとおもいます。」

やっぱりそうだったのですか。
僕だけが感じていたことではないと言うことが確信できました。

やはり、こう言った市販の教則本には書いて無いようなテクニックを学んで早く上達したい人は、笛太郎さんのようなプロの先生について習った方がいいってことですね。

貴重なコメントありがとうございました。
Posted by リオ at 2010年08月29日 09:16
リオさんありがとうございました。 ついでにもう一つ、楽器を顎の窪みにつける理由は、楽器が安定するためいい音を得ることが出来る、口の中を広げる(音を響かせる為にする)とおのずと息の方向は下にいきます。
楽器をつける位置(上下)によっては、音程のとりかた大変ですので、気をつけて下さい。


Posted by 幸笛太郎 at 2010年08月31日 00:11
ありがとうございました。
部活で何度も先生に「音が小さい!もっと出しなさい!」  と言われていて、悔しくて
泣きながら探しました。リオさんのおかげで
ちょっと自信が持てました。リオさんが書いてくれたことを生かしてこれからもがんばりたいと思います。本当に本当にありがとうございます!心から感謝します!!
Posted by カナ at 2012年06月07日 21:36
昨日、フルートの唄口部分が「手前と言うのは奏者の向こう側・外側ではないのでしょうか」と照会した者ですが、私のフルート歴を洩らしていました。半年の初心者です。宜しくお願い致します。
Posted by kochan at 2013年09月03日 11:55
リオ先生、始めまして/フルートレッスン74歳の初心者です。英語は分かりませんが Nina先生の日本語訳で指導お願いします。
Nina Perlove,flute lesson 凄く参考にしております。
Taffanel and Gaubert / 17の日課メカニズム大練習
4番のレッスン方法を教えて下さい。よろしくお願いします。
Posted by Yoneyama Yohiko at 2016年01月24日 14:22

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