コンサートであがらないための準備の仕方
2013年09月21日 19:51
| 上手になる為のミニテクニック

以前にも書いたことがあります。
あの時は心理学的な方面からでした。
今回は、ベルリンフィルのプレイヤーの実際の経験からのアドバイスです。これは、ベルリンフィルの吹奏楽器のメンバーがカーネギーホールで
特別にマスタークラスを開催したとこのパネルディスカッションの
一部で語られた内容です。
では解説します。
この方がどんな楽器の演奏者かはこの動画では言っていないのですが、
調べたところ名前はアルバート・メイヤー(Albrecht Mayer)でオーボエ奏者のようです。
ちなみに隣の白いひげの方は、首席フルーティストのアンドレアス・ブラウ(Andreas Blau)です。
余談なのですが、ベルリンフィルの現在の首席フルーティストはエマニュエル・パユのはずなのですが
ベルリンフィルには、首席フルーティストが二人いると言うことなのでしょうか? それもともっといるのかな???
このフルーティストとは顔が似ていますが、義理のお父さんだそうです。
イントロはこれくらいにして、本題に入ります。
このアルバート・メイヤーさんが、まだ学生だったころ最初のコンサートでシュトラウスのコンチェルトを演奏する
ことになったとき、あまりにも緊張して体全体が、ガタガタ震えてリードを口に加えることすら出来なかったそうです。
その時この問題を防ぐための対策を考えないといけないと思ったのです。
そこで、私がやったことは、出来るだけ沢山人前で演奏する機会を作ることです。
自分の友達、好きな人、両親、兄弟姉妹、おじいさん、おばあさん、近所の人たち、
ペットの犬や猫など、とにかく自分の演奏を聴いてくれるものなら何でもかまいません。
ただそのときに注意することがひとつあります。
それは、あなたの演奏を聞いてくれる人や動物の前で、本番のコンサートと同じ緊張した状況を
頭の中に出来るだけ明確にイメージすことです。
そうやって、あなたのおじいさん、おばあさんの前では緊張しないでまあまあの演奏が出来たな・・・
とか、ペットの犬の前ではまったく緊張しないですばらしい演奏が出来た・・・・
などと言う、擬似的な成功体験を沢山積んでいくのです。
そうすることで、自分の潜在意識の中で自信となっていきます。
そして、次にやる重要なことはリチュアル(Ritual)です。
リチュアルとは、「儀式的な」とか「慣習的な」と意味ですが、ここでの意味は
まず、あなたが出来る最大限の練習をすることです。
そして、ステージに上がった時にもっと練習しておけばよかったという後悔の念が
浮かばないようにすることです。
あの時遊ばないでもっと練習しておけばよかったという後悔の気持ちが
出てくることが一番だめな状態です。
ステージに上がったときには、緊張はするけれど自分がやれるだけのことは全てやった、
これで失敗しても悔いはないと言う気持ちに慣れるだけの練習を普段から
しておくこと、それが最初のステップです。
次のステップはコンサート前の準備を儀式化することです。
例えば、一流のプロのテニスプレイヤーのプレイする様子を見ると良く分かると思います。
シャラポバやナダール、ジョーコビッチなど・・・
ドリンクを置く場所や飲むタイミング、バナナを食べるタイミング、サーブの前には髪をそろえて、
耳たぶと鼻の頭をこすって、ボールを5回バウンスしてから、シュートする。
というように、選手によってそれぞれのフォームを儀式化していて、毎回ほぼ同じ形と順序でサーブします。
こんな風に、その日あるいは前日からステージに立つまでの行動を儀式化するのです。
別の言葉で言えば習慣化するのです。
そして何よりも大切なことは、やれるだけのことは全てやったと言う満足感を持って
ステージに立てるように普段の練習をすることです・・・・ネ!
それが出来ればステージに上がった時、あがらないようになります。
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